はずれの一歩

近畿大学通信教育部図書館司書コースを2021年4月から受講し始めました

図書館制度・経営論 合格レポート(2021年4月入学)

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※ 丸写しや、類似したレポートや試験回答は不合格になる可能性があります。 あくまで参考に、自分の言葉でレポートや試験回答を書いて下さい。

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の順で書いていきます。

※改行をすると間があくようになってしまいました 見づらくてすみません

【設題】

組織作りの諸原則の5項目を取りあげ、それぞれについて述べるとともに、図書館法第3条(図書館奉仕)に掲げられている九つの事項の学びから、これらを実現するためにはどのような図書館組織の構築が望ましいか、貴方自身の考え方を含め論じてください。

【回答例】

はじめに組織作りの諸原則5項目を取り上げる。

スカラーの原則

組織の階層構造についての原則を指し、組織を上層部から低層部に分けそれぞれに責任・権限を割り当て命令が一貫して流れるようにするのものである。

②専門家の原則

経営の効率化を狙い組織のメンバー1人ひとりに専門知識と熟練を身に付けさせることによって組織化する事をいう。専門化された業務活動によって生き甲斐、働きがいが生まれる可能性のある重要な原則である。

③命令一元からの原則

組織内の命令をひとりの人からのみ受けるようにする仕組みをいう。組織内が混乱し業務能力や効率化性を低下させることのないようにし、安定した行動力・効率性を維持できる事を狙いとする。

④管理模範の原則

スポン・オブ・コントロールともいわれている。1人の上司が監督できる部下の人数には限りがあるということである。10人程度の部下の範囲をもつことで管理監督が行き届き適正な人事考課が行われるといわれている。

⑤権限委譲の原則

上司が全てを1人で決定するのではなく日常で起こる問題や定型化業務については基本的に部下に年々を委譲すべきであるという原則である。上司は非定形化業務やより重要な問題、例外業務について意思決定をするのが望ましい。

組織経営が上手くいっていない組織は上に挙げた5原則のどれかに問題があるケースが大半であり、それぞれの視点に立って組織経営をチェックする必要がある。

図書館法第3条には、

1.「郷土資料、地方行政資料、美術品、レコード及びフィルムの収集にも十分留意して、図書、記録、視聴覚教育の資料その他必要な資料(電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られた記録をいう。)を含む。以下「図書館資料」という。)を収集し、一般公衆の利用に供すること」

2.「図書館資料の分類排列を適切にし、及びその目録を整備すること」

3.「図書館の職員が図書館資料について十分な知識を持ち、その利用のための相談に応ずるようにすること」

4.「他の図書館、国立国会図書館地方公共団体の議会に附置する図書室及び学校に附属する図書館又は図書室と緊密に連絡し、協力し、図書館資料の相互貸借を行うこと」

5.「分館、閲覧所、配本所等を設置し、及び自動車文庫、貸出文庫の巡回を行うこと」

6.「読書会、研究会、鑑賞会、映写会、資料展示会等を主催し、及びこれらの開催を奨励すること」

7.「時事に関する情報及び参考資料を紹介し、及び提供すること」

8.「社会教育における学習の機会を利用して行つた学習の成果を活用して行う教育活動その他の活動の機会を提供し、及びその提供を奨励すること」

9.「学校、博物館、公民館、研究所等と緊密に連絡し、協力すること」と書かれている。

図書館法第3条では、図書館奉仕のためにはどのような活動を行うべきであるかが定められている。図書館法第3条の全てを見ると9つの事項すべての条文の前に「利用者のために」という言葉を当てはめることができる。

この中でも特に重要と考えた図書館法第3条の3項と8項をみる。

3項には「図書館の職員が図書館資料について十分な知識を持ち、その利用のための相談に応ずるようにすること」、8項には「社会教育における学習の機会を利用して行つた学習の成果を活用して行う教育活動その他の活動の機会を提供し、及びその提供を奨励すること」とある。この2つから考えると課題解決型の図書館運営の実践と組織の構築が重要であると考えられる。また、利用者のための図書館を実現するにはすべての図書館員が階層的組織・主題別組織のそれぞれの長所を生かした組織運営をすることが望ましいと考えられる。また、利用者のための図書館を実現するにはすべての図書館員が階層的組織・主題別組織のそれぞれの長所を生かした組織運営をすることが望ましいと考えられる。図書館業務で最も重要であるレファレンスサービスは、図書館資料だけでなく新聞や雑誌などの参考にできる文献調査法も案内するなど調査方法にもいろいろなやり方があるということを教える必要がある。

利用者の満足度と図書館員の業務満足度は比例してるのではないかと考える。そのため、いいサービスを提供するにはまず図書館員のモチベーションの維持に努める必要がある。図書館員ひとりひとりが最高のサービスを提供できるように研修を重ねなければならない。また、図書館組織の構築については組織作りの諸原則に沿って考えると、専門家の原則や権限移譲の原則が特に重要と考える。

【参考文献】

・『大学図書館の管理と運営』 大城善盛、岩猿敏生、浅野次郎著 日本図書館協会 1992年


大学図書館の管理と運営 [ 岩猿敏生 ]

・『図書館法 復刻版』 西崎恵著 日本図書館協会 1970年